同じ物でも、売り方次第で売り上げは変わります。
珍しさ、簡便さ、コストパフォーマンスを兼ね備えた弁当自動販売機なる物があります。
あらいやオートコーナーでその秘訣を探ります。
⒈ あらいやオートコーナー
場所:茨城県稲敷市境島529
営業時間:朝8時頃~ 20時まで(2016年5月現在)
定休日:無休
こちらは、小さなプレハブの店内に自動販売機が3台と昭和のゲーム機が3台ほどある無人のお店です。
自動販売機は飲み物とカップラーメンと弁当の3台です。
メインは何と言っても弁当自動販売機。
弁当といってもレトルトの弁当がレンジで加熱されて出てくるわけではありません。
手作り弁当です。
手作り弁当で自販機・・・
と聞くと、いつ作ったやつ?大丈夫?と心配になるかもしれませんが、隣の建物で店主さんが弁当を作り、足りなくなると補充するという仕組みのようです。
ですから、常時ほぼ作りたての弁当が買えます。
自販機自体はとても古い物で、よく動いているなぁと感心してしまいます。
しかし、その外観もまた味があって骨董品を見ているようです。
自販機の内部は常に約60℃に保たれ保温されているので温かい弁当が頂けます。
値段は1個で300円です。
弁当の種類はやきにく、からあげ、ひれかつ、の3種類。
嫁殿と二人でせっかくなので3種類全部購入してみました。
具材はメインのおかずと付け合せの昆布とライスです。
シンプルですが味も含めてこの量で300円なら単純に弁当として、ありだと思います。
とっても美味しく頂きました。
⒉ 売り方次第
あらいやオートコーナーの特徴
・珍しい
・簡便
・美味しい
・コスパが良い
・ネタになる
・人件費不要
やはり何と言っても珍しいことが注目を集めるポイントでしょう。
実際にネット、TVなどのメディアにも最近よく取り上げられています。
行ってみたいという気持ちになります。
また、自販機なのでお金を入れてボタンを押すだけでホカホカの弁当が待つことなく出てくる、という簡便さもウリでしょう。
ツーリングの方々の利用率も高いようです。
弁当ゆえに味も無視できませんが、普通に美味しいです。
300円という値段でこのクオリティーならコスパが良いと言えるでしょう。
またこの物珍しさから、一度訪問すると話しのネタにもなります。
実際にこのブログもそうですし。
自販機ゆえに販売員が入りません。注文を受けて、オーダーを伝え、料金を頂いてお釣りを渡す必要がないからです。
店主さんがお弁当をこさえては、自販機に補充するだけで良いのです。
人件費がかかりません。
(店主さんも高齢になってきているようなので、それだけでも大変だとは思いますが)
これらの特徴が合わされば、メインのおかずが1種類のシンプルな300円弁当でも、行ってまで買いたくなる人も多いと思います。
同じ弁当を近所の弁当屋やスーパーで売っても、もしかしたらもう少し値段が上でもおかずが多い弁当を選んだりするかもしれません。
どこでもやっている売り方でない事が最大の武器です。
実際に、弁当は1日3回ほど補充し、1日に100個近く売り上げる事もあるそうです。
⒊ まとめ
自販機で売っている1個300円の弁当。
この時点でハードルが下がっている分、逆にたった300円でこのクオリティーのホカホカの手作り弁当が食べられ、しかもなんだか珍しくて楽しくなる。
これなら物珍しさで客足は伸びるし、リピーターも獲得できる事は間違いない。
同じ単価でも売り方次第で売り上げは伸ばせるという良い例だと思います。
因みに、かった弁当は店内に椅子とテーブルがあるのでその場でも頂けます。
近くに権現山公園という見晴らしの良い公園があるのでそこでいただくのも良いでしょう。
我々は権現山公園でピクニック気分で頂きました。