VUCA時代にこそ有益な海外留学・海外生活。海外で医療者への道!VOl.12

海外で歯科医師として働く


変化の著しい現代だからこそ、変化の波を乗りこなすスキルをみにつけなくてはなりません。そしてその必要性は、これから加速度的に増していくと思われます。
「海外を知る」と言うことが、その突破口になる可能性は大いにあると思います。
今回は、そんなVUCA時代にこそ、海外留学に出よう!と言う記事です。


目次

1. VUCA時代とは
2. 4つのスキルの説明
3. 4つのスキルの重要性を感じた、海外生活での自身の実例
4. まとめ



1. VUCA時代とは


VUCAとは、「先行きが不透明で、将来の予測が困難な状態」を意味します。元々は軍事用語だそうですが、近年の変化が激しく、先行き不透明な社会情勢を指して、一般的にも使われるようになったそうです。

VUCAは、以下の4つの単語の頭文字をとった造語です。

V(Volatility:変動性)
U(Uncertainty:不確実性)
C(Complexity:複雑性)
A(Ambiguity:曖昧性)


そして、そんな予測困難な状況を生き抜くために、以下の4つのスキルが大切だと考えています。

それは、

情報収集力
自分で考える力
高汎用性スキル
多足の草鞋力

です。

これらの4つのスキルは、海外生活を通じて否が応でも高められると思います。
少なくとも、私は自身の経験から、そうであったと断言できます。
上記の4つのスキルについて、また、海外生活を通じてどのようにスキルアップされるのか、
書いていきます。

2. 4つのスキルの説明


VUCA時代に必要と勘げある、4つのスキルは以下のものです。

情報収集力
先行き不透明な時代(もしくは先行き不透明な自分自身の未来)において、情報は最も欠かせないキーアイテムであり、財産です。この先に何がどう変化していくのかを予想するためにも、また、予想はできなくても、変化しているものにオンタイムで気づくために、情報収集は欠かせません。それを、ある程度の広い視野で行える能力が必要です。

自分で考える力
何か問題に遭遇した時、その問題の本質は何か、どんな解決策があるか、まず何をすれば良いか、行動の優先順位は、その問題に時間をかけ続けるべきか退くべきか、などを自分で考える能力も大切です。毎回、人に聞かないと決められないようでは、全てが後手後手になります。そして後悔することになります。

高汎用性スキル
これは、場所や職種に関わらず発揮できるスキルのことです。ポータブルスキルという言い方もするようです。具体的には、思考力、多様性を受け入れる柔軟性、コミュニケーション力、臨機応変な順応力、語学力、クリエイティビティなどが考えられます。

多足の草鞋力
一つの職業に固執するのではなく、複数の職業ないしは、稼ぎ口を持つということです。副業を持つということでもありますが、副業というよりは、複数の職を持つという感覚です。
「二足の草鞋を履く」ということですが、敢えて多足としておきましょう。自分のキャパシティーに応じて草鞋は何足あっても良いわけです。

3. 4つのスキルの重要性を感じた、海外生活での自身の実例


ここでは、筆者が海外生活で実際に、それぞれのスキルが重要だと感じた例を挙げてみます。

・情報収集力
海外で生活。これだけで十分に未知の出来事です(笑)。
文化、言語に始まり、各種役所手続き、銀行口座解説、医療保険、賃貸契約、ネット契約、生活圏のインフラの把握などなど、調べるべきことは山のようにあります。そして、どれも日本とは勝手が違うものです。
そこに加えて、私の場合は”海外で医療者として働く”という目標がプラスされていたので、未知なことが更に沢山ありました。オランダの歯科医師免許を取得するための道筋は、日本人の前例がなく、まさに未知でした。

・自分で考える力
オランダで医療者として働くために、さまざまなトライアンドエラーを重ねてきました。その度に、自分で考え決断することが必要でした。会社や所属している病院からの指示で海外に出ているわけではなく、自分の選択で、日本での仕事を辞めて海外に出ているので、尚更そうです。

語学学校を選ぶとき、英語ではなくオランダ語に焦点を当てると決めた時、メディカルコースに挑むと決めた時、試験に不合格だった時、オランダ歯科医師免許取得に目標を切り替えると決めた時、免許取得試験の勉強をするとき、試験を受けるために必要な書類を作成するとき、そして、何度も上手くいかず壁にぶつかった時、このままでいいのかと迷った時、この挑戦を続けて行っても良いものかと不安になった時、、、

とにかく自分で考えて答えを導き出す以外に方法はありませんでした。
海外生活だからこそ、インテンシブに鍛えられました。

・高汎用性スキル
オランダは陸続きなヨーロッパ中央に位置しているため、さまざまな人種の方々と接する機会に恵まれています。
職場だけでなく、街中でもそうです。
コミュニケーション能力は、否が応でも自然と身に付きます。
言葉は、語学力がゼロのままでは徐々に息詰まってくるので、自ずと勉強するようになります。
様々な文化的背景から、考え方も多様なので、それらを柔軟に受け入れて、対応する能力も養われます。
また、私は、日本語補習校で中学生に算数を教える経験も得られました。
日本に居た頃から少しづつ始めていたイラスト業も、オランダに渡ってからより充実させてきました。
このブログでの情報発信もつづけています。様々なスキルが日々鍛えられていきます。

そして、海外での歯科口腔外科医としての現在進行形の経験も、日本だけでは得られないスキルを得る場となっています。

・多足の草鞋力
オランダに渡る前から、少しづつ始めていたことではありますが、ブログでの情報発信やイラスト業は、今では私のライフワークの一部であり、仕事でもあります。

海外にいるからこその有用な情報をブログで発信できますし、海外でも自身のイラストが通用することは大きな自信に繋がります。

4. まとめ


世の流れがVUCAだろうが、そうでなかろうが、「自分の人生を生きる」という点においても、上記の4つのスキルは非常に重要だと考えます。

最初からこれらのスキルが十分に備わっていなくてもいいのです。
海外に身を置いてしまえば、自ずと鍛えられていきます。

他人の人生を生きるのではなく、自分の人生を生きるのです。

VUCAの荒波の中でも、自律・自発・自決・自責の【4つの自】を遂行するために、

情報収集力

自分で考える力

高汎用性スキル

多足の草鞋力

を育んで、柳のようにしなやかに生きていきたいものです。

海外で医療者として働くための道!シリーズの記事はこちらから↓
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↑私がイラストを担当した抜歯本です。イラストが豊富でわかりやすい内容になっています。