ドイツ留学時代も、オランダ在住の今も共通して感じていることは、
英会話語彙力最強説
です。(個人的な意見です。)
英語での会話により面白味、正確性、深みを求めるなら語彙力の強化が最短ルートだと考えています。
グロービッシュ+英単語力アップがオススメです。
⒈ グロービッシュ |
昨今、世界中で注目されているグロービッシュですが、グロービッシュ・イングリッシュではなく、グロービッシュであることは最近知りました。
(詳しく言えば、グローバル・イングリッシュの造語でグロービッシュです)
グロービッシュは「非ネイティブの共通語」(世界共通語)として、フランス人のジャン・ポール・ネリエール氏により提唱されました。「非ネイティブの共通語」です。要するに、少し飛躍して捉えると英語ではないよ!ということになります。概念としては、”平易な英語”でも、”みんなの英語”でもないのです。(いや、もちろん英語なんですよ、英語なんですが、概念としてはの話です。)
なぜなら、提唱者のジャン・ポール・ネリエールさん自身が
もし名前のどこかに”英語”とついていれば、英語のネイティブは、「よし、我々の勝ちだ。君たちは英語を上手に話すようになることだね!」と言いかねない。「グロービッシュ」という名前によって、それが特別な英語であり、もはや「彼らの」英語でないことがわかる。
(ジャン・ポール・ネリエール 「世界のグロービッシュ 」)
と説いているからです。
グロービッシュの基本ルールは
- 会話や文章の相互理解は発信者の責任
- 基礎単語の1500語を使用
- 主として能動態を使用
- 一文は短く(15語以下)
- 平易な文法(SVO)を使用
- 慣用句や比喩など難しい表現を避ける
- Don’t you などYes/Noの返事に困る否定疑問文は使わない
- 英語文化に根差すユーモアは使わない
- 略語は使わない
- 身振り手振りや図表で補足する
などです。
限られたボキャブラリーと文法だけを使うので、ノンネイティブが習得しやすいのです。
2004年に最初の本を刊行するとフランスだけでなく世界的なベストセラーになり、瞬く間に世界中で注目されるようになりました。日本でも2009年に最初の翻訳が刊行され話題になりました。自分も、二冊くら購入して読んだことはあります。
⒉ グロービッシュの限界 |
グロービッシュは、自分発信の会話にはもってこいだと思います。
しかし、非ネイティブとしての英語能力世界1位のオランダを始め、北・西ヨーロッパ諸国の英語能力はアジアに比べかなり高いのは事実です。↓こんな記事も書いています↓
かといって、彼らが複雑な構文や、文法的に難しい文章を使っている印象もありません。
何が違うのか?
私が思うに、使える単語の量が違うのだと思います。
となると、文章の構造はわかる、音も聞き取れた、しかし、意味を知らない単語が幾つかあるという状況によくなる。結果的にその文章の意味は理解できない。
ここにグロービッシュの限界を感じます。
その文章の理解を諦めても、前後の文章を含めた全体の流れで推測し補っていけばなんとか会話は成立します。が、前述したように、こちらが理解できる結論がぼんやりすることになります。(本当に困る場合にはWhat do you mean?と聞き返しています。)
⒊ やはり語彙力最強(グロービッシュ+英単語力アップ) |
語彙力の強化は、相手が意図していることの理解度向上に直結する。
最近覚えた単語に気づけた文章は、以前は意味がわからず聞き流していたことになります。また、最近覚えた単語を使って自分が発した文章は、今までは言えずに諦めていたか、回りくどい言い方をしていたことになります。
そう考えると、ほんのちょっとでも、会話の精度が上がったのかなと思います。
なんにせよ、自分はいろんな意味で英語能力の向上が必要不可欠な状況に追い込まれいっているので(自分で追い込んでるだけですが)、語彙力は増やさなくてはいけません。
とはいえ、グロービッシュが既に完璧なわけでもありません。
IELTS云々は置いておいて。英語での会話をより楽しむ、意思の疎通の精度を上げる、そのためだけでも語彙力最強説はあながち間違いではないと思います。
【今日のオランダ語】
人々の距離はより近くなってきていると思います。
Ik denk dat de mensen dichterbij zijn.
(イック デンク ダット ドゥ メンセン ディヒテルベイ ズィン)