ところ変わればゴミ捨て事情も変わります。
⒈ オランダ・マーストリヒトのゴミ回収は週1回 |
オランダ国内でも、都市によって状況が違うようです。マーストリヒトは家庭ゴミが出せるのは週に1回だけです。
毎週水曜日が回収日です。
ゴミが出せるのは前日(火曜日)の午後5時以降です。水曜日の回収は正確な時間はわかりませんが、朝早いようです。なので、我々は毎週火曜の夜にゴミを出しています。
日本にいた時は、大抵週に2回は可燃ごみの日、週に1日は不燃ごみの日がありました。マーストリヒトは、水曜日だけです。しかも、可燃ごみだけです。(不燃ごみや資源ごみについては後述します)
週に1回しか回収してもらえないので、その間に出たゴミは当然室内に置いて共に暮らします。厄介なのは生ごみです。夏は気温が高いし、冬はセントラルヒーティングで室内は暖かいので匂いが出る時になります。
マンションによっては、地下に曜日にかかわらずゴミ袋を出しておいておいて良い場所があるところもあります。我々のアパートにはありません。幸いバルコニーがあるので、どうしてもきになる時は一時的に外に出しておくことは可能です。また、匂いが気になりそうな物の調理時期を考えるようになりました。生魚などを調理するのは、なるべく週末以降か週頭にします。つまり、ゴミ出しの日の間際にそういったものを調理すれば良いわけです。
また、週1回しかゴミが出せないので、ゴミが増えないようにも気をつけます。大きいものはスペースを取らないよう小さく裁断します。
⒉ 指定ゴミ袋でないとダメ |
日本でも大抵そうですが、マーストリヒトも市が指定したゴミ袋を使用しなくてはいけません。
ここに来てすぐの時に、そんなことも知らずに、スーパーにう売っている真っ白なゴミ袋に詰めて出したら、翌日そっくりそのまま我々のゴミだけ残っていました。送った荷物のダンボールやなんかで生ごみは一切入ってなかったので幸いでした。全部部屋に持ち帰って、指定のゴミ袋を教えてもらって出しなおしました。
この、指定のゴミ袋はアルバートハインなどのスーパーで買えます。しかし、商品陳列棚には置いていません。当初、何度探し回ったのに、らしきものが見当たらず困ったものでした。ゴミ袋は、スーパーの専用カウンターで購入できます。
上の写真が実際のゴミ袋です。Gemeente Maastricht(マーストリヒト市)の文字とロゴがしっかり入っていますね。こちらのゴミ袋は非常に高いです。
サイズは2種類です。
25リットルと50リットルです。
・25リットル:20枚・1200円
・50リットル:10枚・1000円
です。
我々は50リットルを使用していますが、なんと1枚当たり100円です。以前住んでいた茨城県土浦市のゴミ袋は40リットルで1枚12円です。値段だけ比べると、月とスッポンです。
ゴミ袋が高いのは何故なのでしょう?
ゴミをあまり出させないのも目的の一つかもしれませんが清掃員の方々への賃金も含まれているのかなとも思います。というのも、マーストリヒトの街中ではよく清掃員の方々を目にします。清掃員の方々は、大きな掃除機を使って、道に落ちているゴミを掃除しています。また、街中にはゴミ箱がいっぱいあります。それらのゴミ箱のゴミ回収も頻繁に行っています。
⒊ 不燃ゴミ・資源ゴミは指定場所に捨てに行く |
さて、家庭ゴミとして週に1回出せるのは可燃ごみです。ゴミ袋にも、瓶や缶はダメと書かれています。
じゃあ、瓶や缶、紙類の資源ゴミはどうするかというと、街の数箇所に設置されている指定の場所に捨てに行きます。指定の場所には、ゴミ箱の入り口が設置されています。その入り口の下に大きなコンテナが地下に埋められています。この指定場所には、いつでも好きな時に捨てに行けます。地下にたまったゴミを定期的に回収しているようです。
不燃ごみや、資源ゴミが溜まり次第、適宜この場所に捨てに行くわけです。中のコンテナは思いの外大きいようで深さもあります。瓶を入れるたびに、カシャーンと割れる音は少し快感です。
また、規定のペットボトルや、ビール瓶は購入時に容器のデポジットが取られています。それらの瓶やペットボトルは購入したスーパーに備え付けの回収機に投入して、容器代を取り戻すことができます。
⒋ いろいろ上手く機能しているゴミ事情 |
一見不便なようですが、慣れればよくできている機能だなと思います。
・家庭ゴミは週に1回しか回収されずゴミ袋は高い
このおかげで、余分なゴミを出さなくなります。誰でも、高いゴミ袋を1回に何枚も使うのは嫌です。家族の人数にもよりますが、2人なら一回に1袋で十分です。1週間分のゴミはその1袋に収まるようにします。すると、普段からゴミを増やさないようにします。買い物の時点から無意識そう考えるようになるでしょう。買い物袋も必須です。
また、高価なしてゴミ袋の余分なスペースを取りたくないものです。不燃ゴミを一緒に入れてしまうという行為の抑止力にもなっていると思います。(勿論、可燃ゴミに不燃ゴミを入れることはそもそも言語道断ですが)
ゴミ袋が高い分、街中の清掃にも手が行き届いています。年末年始の花火や、お祭りごとの後のゴミだらけの道路も、翌日には綺麗にされています。ゴミ税のようなものが含まれての値段なのかもしれません。
・不燃ゴミ・資源ゴミは指定場所に持って行く
指定の不燃ゴミ捨て場は数カ所あるので、誰にも徒歩圏内です。溜まりすぎることもなく、適宜捨てに行けます。これなら、出し忘れにより家の中に瓶類がたまる心配もありませんし、捨て場なくて不法投棄される心配もないでしょう。
移住当初は、勝手の違いに戸惑いましたが、今では慣れました。また、統括する市にとっても住民にとってもお互いにウィンウィンなやり方なのだと思います。
【今日のオランダ語】
毎週水曜日にゴミを集めに来る。
Ons vuilnis wordt iedere woensdag afgehaald.
(オンス ヴァルニス ヴォルトゥ イーデレ ヴゥーンスダハ アフヘハールトゥ)