先日、オランダに来て初めて嫁殿がホームドクターにかかりました。(軽症でしたのでご心配なく)
受診までの流れをまとめました。
⒈ ホームドクターの登録 |
オランダで医療機関にかかる場合、すべての入り口となるのが自分のホームドクターです。面倒臭いからと言って、最初から大学病院などの2次、3次医療機関に行っても診てもらえません。ホームドクターからの紹介がないと掛かれないのです。
オランダに来て、医療保険に加入したら、自分でホームドクターを探して、登録しなくてはなりません。ホームドクターもどこでも良いというわけではなく、ある程度管轄が決められているようです。基本的には、住んでいる場所から近いホームドクターの中から選んで登録します。
↓ホームドクターの探し方についての詳しい記事はこちらです↓
オランダの医療事情・ホームドクター編・家庭医の探し方 |
⒉ 受診の予約 |
ホームドクターを受診する際には基本的には事前に予約します。電話で受診の予約をしたい旨を伝えて、日時を決めます。
先日、初めてホームドクターにかかる際には、朝8時頃に電話しました。クリニックによって予約のための電話受付時間が決まっている場合があります。チェックしておきましょう。
この時は午後に空きがあったため、電話した当日の午後3時45分に予約が取れました。
⒊ 受診してみた |
登録用紙に記入するために、5分前に来院するよう言われました。
登録用紙は英語表記の物もあります。オランダ語が解らない人でも安心です。やがて先生に呼ばれて診察室に入ります。診察室は広くて、むしろ書斎といった感じです。病院感を感じさせない様相でした。先生も特に白衣を着ていなかったです。大学病院でも、白衣の下がジーパンの先生がいたり、全体的に結構フランクな印象があります。
こちらのクリニックは電子カルテなのか、特に紙のカルテに何かを書くということは一切ありませんでした。
先生が診察をしてくださり、薬を出してくれて終了です。
薬の処方に関してはかかりつけの薬局を決める必要があります。クリニックから薬局に事前に処方箋が送られるからです。先生に薬局はどこですか?と聞かれます。この時は事前に薬局の登録などは行っていませんでしたが、日頃使う場所に薬局があることは知っていましたので、そこの薬局を指定すると、先生が処方箋をメールで送ってくれました。当然、薬は、その薬局に取りに行きます。
これで診察は終了です。
クリニックでの会計は一切ありません。診察料は保険でカバーされています。
薬局でも処方薬の会計はありませんが、加入している保険の自己負担額に達するまでは銀行引き落としです。それ以上は保険でまかなわれます。
今回は耳の症状で受診しましたが、次回の予約というものはありません。数日後に洗浄に来てねー、と言われておしまいです。受付で聞いたところ、平日の毎朝9時半〜10時半が看護師による処置の時間だからその間に受診すれば良いとのことでした。
この9時半〜10時半という時間帯に、傷の消毒や、採血、尿検査、抜糸、耳の洗浄などをしてくれるようです。
日本の診療体制と比べると一見素っ気ない感じもしますが、無駄がなく双方にとって合理的とも取れます。また、ホームドクター制度によって、それぞれのクリニックが管轄を持っている状態なので、患者さんの数が偏ることもありません。その結果、異常に混雑したり、異常に待ち時間が長くなるということも起こりにくいと考えられます。
【今日のオランダ語】
私は病院へ行きます。
Ik ga naar het ziekenhuis.
(イック ハー ナール ヘットゥ ツィーケンハウス)