日本の水道水は軟水です。
日本より硬度の高い水を利用している国に住んでいると、いろいろな硬水事情が見えてきます。
⒈ 水の硬度によって洗剤の量が変わる |
洗濯用洗剤の裏面には、たいてい洗剤の使用量の目安が記されています。
オランダで売っている洗濯洗剤の表記にはさらに面白い表記がされています。
それは、水の硬度によって洗剤の量が違うということです。
私が住んでいるマーストリヒトの一般的な生活用品店で購入出来る洗濯洗剤の裏面には下の写真のような表記が見られます。
洗濯物の量に応じて洗剤の量が変わる以外に、水の硬度について表記されています。
水の硬度が高いほど、洗剤の量を増やすように記されています。
これは、硬水になるほど泡立ちと洗浄効果が悪くなるからでしょう。
⒉ アイロン専用水 |
洗剤以外にも、面白いものがあります。
アイロン専用の水です。
硬度の高い水道水を使用してアイロンをかけ続けると、アイロンが壊れてしまうそうです。
スチームの目が詰まったり、故障の原因になるのです。
そこで、アイロンにはアイロン水を使ってねー、ということでアイロン水というものが売られています。
我が家にはいま現在アイロンがあないので、実際に使用したことはまだありません。
飲み水とはもちろん違うようです。
５％未満と記載されていますが、香料や防腐剤が入っています。
なのでアイロン以外には使用しないようにしましょう。（当たり前ですが）
⒊ オランダ国内でも水の硬度は様々 |
国によって水の硬度が違うように、国内でも地域によって水の硬度にばらつきがあります。
Association of Dutch water companies によるオランダの飲み水分析に以下のような分布図があります。
Association of Dutch water companiesの分析より引用
国内での硬度のバラつきもさることながら、住んでいる街の中でもばらつきがあるようです。
AquaCell という浄水会社のサイトでは、オランダ国内で自分が住んでいる地域の水の硬度を調べることができます。
サイトにアクセスして郵便番号を入れるだけです。
このサイトでマーストリヒトの水の硬度を調べてみました。
すると以下のような結果が出てきます。
マーストリヒトの水の硬度は
最小で ３.６５dH
最大で １２.９６dH
となっています。
だいぶ振り幅がありますね。
こうなると、実際に自分が使用している水の硬度はわかりえませんが、目安にはなるかもしれません。
（そもそも、僕はそんなに気にしていないのですが）
ちなみに、オランダの水の硬度を表している単位はdH (Duitse graden) でドイツ硬度と言われるものです。
日本やWHOではアメリカ硬度という単位が使用されています。
ドイツ硬度をアメリカ硬度に換算する方法を調べると、
ドイツ硬度(mg/100cm3)÷0.05603＝(アメリカ硬度mg/L)
と出てきます。
これに基づいて計算すると、
マーストリヒトの水の硬度は
最小で ３.６５dH（ドイツ硬度）→ 約６５mg/L（アメリカ硬度）
最大で １２.９６dH（ドイツ硬度）→ 約２３１mg/L（アメリカ硬度）
オランダの水の硬度について詳しく書かれたサイト（waterhardheid.nl）によると、
ドイツ硬度
- 0-4 dH: zeer zacht water（超軟水）
- 4-8 dH: zacht water（軟水）
- 8-12 dH: gemiddeld water（中硬水 or 中軟水）
- 12-18 dH: vrij hard water（だいぶ硬水）
- 18-30 dH: hard water（超硬水）
WHOによる基準
アメリカ硬度
| 軟水 | ６０ｍｇ/Ｌ未満 |
| 中程度の硬水 | ６０ｍｇ/Ｌ〜１２０ｍｇ/Ｌ |
| 硬水 | １２０ｍｇ/Ｌ〜１８０ｍｇ/Ｌ |
| 非常な硬水 | １８０ｍｇ/Ｌ以上 |
マーストリヒトの水は、
ドイツ硬度では 軟水〜だいぶ硬水
アメリカ硬度では 中硬水〜非常な硬水
にあたります。
先にも述べたように、だいぶ振り幅があるので実際の数値は器具をそろえて実測するしかなさそうです。
（如何しても知りたければ。）
実際には、中間の値もしくは高い方の値と捉えながら、実生活の中での感覚で自分なりにアジャストしていくことが良いのではないでしょうか。
シャワーの水のことがきになる場合には、こちらの記事も参考にどうぞ↓↓
硬水が気になる時の対応策！オランダの水事情、気にする？気にしない？シャワーにはイオナック！
【今日のオランダ語】
近いうちに会いましょう！
Zullen we gauw wat afspreken?
(ズレン ヴェ ホウ ヴァットゥ アフスプレーケン)
