イラスト提供実績・本の裏表紙・パノラマX線写真風のイラスト

小山慶介 絵を描く口腔外科医 イラスト
プレートを描写して完成
イラスト

イラスト提供実績です。

先日の本の表表紙のイラストに続いて、同じ本の裏表紙のイラストです。

↓表表紙のイラスト記事はこちらから見れます↓

イラスト提供実績・同僚のプロモーションブック表表紙・下顎枝矢状分割イラスト

 

 

⒈ 裏表紙のコンセプト

 

裏表紙のイラストは、bad splitのオルソパノラマX線写真をモチーフに描いて欲しいということでした。

できれば白黒で、実際のX線写真を模倣したような色使いを、という希望もありました。

なにぶん今回の依頼はあまりに急で、締め切りまで(表表紙を含め)3日しかありませんでした。

ハードルが上がりますが、描く以上は良いものを描かねば自分の信条に反することになります。

 

初挑戦の描き方なので、試行錯誤しながら進めました。

 

 

⒉ パノラマX線写真風のイラスト描写過程

 

まずは大まかな輪郭線を下絵として描いておきます。

この時点では、両側をイメージしながら描きますが、詳しく描くのは片側だけにします。

パノラマX線写真のような左右対称で良い(実際は対称ではありませんが)イラストを描く場合には、複製反転という方法を利用すれば時間が短縮できるからです。

 

黒地にホワイトで輪郭を描いていきます。

歯牙、上顎骨、下顎骨でそれぞれレイヤーを分けて描きます。

 

小山慶介 絵を描く口腔外科医 イラスト

歯牙の輪郭

小山慶介 絵を描く口腔外科医 イラスト

上顎輪郭

 

 

輪郭が描けたら、レントゲン写真を意識してやや発光したように見せます。

 

小山慶介 絵を描く口腔外科医 イラスト

下顎の輪郭

小山慶介 絵を描く口腔外科医 イラスト

発光しているように見せる

 

 

続いて各パーツの色塗りに入ります。

この時は、歯牙、上顎骨、下顎骨のそれぞれにレイヤーフォルダーを作り、そのフォルダー内でさらに細かくレイヤー分けしていきます。

 

小山慶介 絵を描く口腔外科医 イラスト

歯牙の色塗りと髄腔の描写

 

 

 

骨の部分は、べた塗り後に、特殊筆のスプレーや飛沫を使用して、細かい骨髄や皮質骨の描写を加えていきます。

歯根部に沿って歯槽硬線を描くことでそれらしく見えます。

また、上顎洞内は空洞なので黒を足し、皮質骨が厚い部分は白を足していきます。

なるべく、ボケ感が出るように描きます。

 

小山慶介 絵を描く口腔外科医 イラスト

上顎色塗り

小山慶介 絵を描く口腔外科医 イラスト

細かい加筆

 

 

下顎も同様に色付けします。

 

小山慶介 絵を描く口腔外科医 イラスト

下顎色塗り

小山慶介 絵を描く口腔外科医 イラスト

細かい加筆

 

 

こうして、片側のベースが出来上がりました。

これを複製して反転させ正中でつなげると、左右対称の絵が出来上がります。

左右に骨切りラインを描写します。(左側はbad splitです)

 

小山慶介 絵を描く口腔外科医 イラスト

左側を複製反転した後、右側に骨きりラインを入れる

小山慶介 絵を描く口腔外科医 イラスト

左側にBad splitラインを入れる

 

 

最後にプレートを描き足して完成です。

 

小山慶介 絵を描く口腔外科医 イラスト

プレートを描写して完成

 

※掲載しているイラストの著作権は自身(小山慶介)と、依頼者に部分譲渡されています。
 イラストの無断転用・転売はなさらないように何卒お願いいたします。

 

 

以上、初めてのX線写真風イラストの描き方でした。

依頼者のコンセプトブックの完成が楽しみです。

 

↓イラストはこれで描いています↓

 

 

【今日のオランダ語】
いいえ、私はパラセタモール(鎮痛剤)を内服する必要は全くありません。
Nee, ik hoef nooit paracetamol te nemen.
(ネー イック ホーフ ノーイトゥ パラセタモール トゥ ネーメン)