医学にも歯学にも、アートな感覚は必要だと思います。
感覚的に強くそう思います。
ところが、
語源を見ていくと、その所以が言葉にも表れています。
⒈ オランダ語で医者=arts・歯医者=tandarts |
オランダ語では、
・医 者=arts(アルツ)
・歯医者=tandarts(タンダルツ)
と言います。
どちらにもart(アート)が入っています。
ちなみにドイツ語では、
・医 者=arzt
・歯医者=zahnarzt
と言います。
何か繋がりがありそうな気がします。
⒉ 語源に見る所以 |
英語の “art” は、今では広く”芸術”の意味で使われています。
日本語でも、芸術という対訳もさることながら、もはや”アート”という日本語としても定着しています。
“art” の語源はラテン語の “ars”(アルス) にあたり、
「自然の配置」「技術」「資格」「才能」「学問」という意味があります。
さらに、ラテン語の “ars”はギリシャ語の “techne” (テクネ)に対応します。
ギリシャ語の “techne” は今の英語で言う technic (テクニック)「技術」のことです。
すなわち、英語では別々の語として使用されていますが、
“art” と “technic” はもともとは同じ意味を持つものであったと言えます。
“art”=芸術 で定着していますが、
artの形容詞形 artificial=「人工的な」「わざとらしい」を見ると、
語源となった”ars” =技・技術 の名残が伺えます。
また、artに関する英語の格言に “Art is long, life is short. ” があります。
一般的には「芸術は長し、人生は短し」と訳されます。
しかし、この言葉はギリシャの医学者ヒポクラテス の言葉とされ、
そのラテン語訳は “Ars longa, vita brevis. ” となります。
当時ヒポクラテスは「芸術」でなく「医術」について語っていたのです。
つまりその意味も、「人生は短いが、医術を修得するのに要する年月は果てしなく長い。」
というものであった のです。
“Ars” と “Art”
“医術” と “芸術”
この二つに繋がりがあることはうなづけます。
⒊ オランダ語 “arts” の由来は? |
一方でオランダ語の
・医 者=arts(アルツ)
・歯医者=tandarts(タンダルツ)
の由来もラテン語の “Ars”=技術なのでしょうか?
こちらは調べていくと、
ラテン語の archīāter = physician, chef physician(医師)
が語源のようです。
ドイツ語の医 者=arzt、歯医者=zahnarztも同じくarchīāter が語源のようです。
どうやら、art = ars のつながりとは別のようです。
しかし、ヒポクラテスの言葉からも
“Ars” と “Art”
“医術” と “芸術”
に繋がりがあることは明白です。
これからもそういう感覚を大切にしながらやっていこうと思います。
「歯をアートする試み」も始めたばかりです。
これから発展させていこうと思います。
新作・大臼歯イラスト・歯をアートする試み!
【今日のオランダ語】
遊園地に一回行くと平均して40ユーロかかります。
Een bezoek aan een pretpark kost gemiddeld 40 euro.
(エン ベズック アーン エン プレットゥパルク コストゥ ヘミッデルトゥ 40 ウーロ)