アートと言う言葉は曖昧で時に難しいイメージを与えます。
マーストリヒトにも、幾つかのミュージアムがあります。
中でも、そのフォルムから一際目立つミュージアムが川沿いにあります。
週末に行ってきました。
⒈ 奇抜なルックス |
ボネファンテンミュージアム(Bonnefantenmuseum)はアルド・ロッシ(Aldo Rossi)によってデザインされました。1884年に建設完了したミュージアムです。
何と言っても、そのロケットのような外観に心魅かれます。
情緒溢れる旧市街の中央を流れるマース川のほとりに、ひときわ異彩を放つ建物が建っています。それなのに、どことなく調和していなくもないと言った雰囲気です。
僕が訪問した日は雨で霧がかかっていました。
ロケットの部分は、ミュージアムの奥の部分にあたります。つまり、ロケット型の建物の反対側に正面入り口がある構造です。入館し、チケットを購入するとシールがもらえます。これを服に貼ってチケット代わりとなります。入館料は大人12ユーロ/人です。
⒉ ボネファンテンミュージアム(Bonnefantenmuseum) |
博物館には主に1200年から1700年代の作品が主に展示されています。その他に、現代美術のコレクションが常設展示されています。また、定期的に変更する展示会も行っています。
古い芸術作品のコレクションは、中世の西ヨーロッパの工芸品(アラバスター、アイボリー)と中世の彫刻と祭壇画のアンサンブルが特徴です。初期イタリア絵画(14世紀と15世紀)と南部のオランダ絵画(16世紀と17世紀初頭)は、特に魅力的な分野です
細かいもの好きの自分には、このミュージアムの設計についての展示が楽しかったです。縮尺模型や設計図は、眺めているだけで色々な想像が掻き立てられます。
ミュージアム内を、順に巡っていくと、最後にロケット部分に到着する形になります。
クライマックスと言った感じですね。
ロケット部分は天井にらせん状の模様が施されており、これもまたアートのひとつなのです。
今回の訪問時は、ロケット部分の部屋に小型飛行船のようなオブジェが展示されていました。
かっこうよかったです。
⒊ アートって。。。 |
今回は初めてマーストリヒトのニュージアムに入りました。
建物の外観が魅力的でしたし、良い経験になりました。アートというのは、時に難解でともすれば近寄りがたいものの場合もあります。アートが難解なのか、難解なのがアートなのか?どちらでもないし、どちらとも言える、そんな定義が難しいものがアートなのかもしれません。とりわけ、日本語で使われるアートは難解なイメージが強いように思います。よくわからないものはアート、もしくはアートはよくわからないものである、と言った暗黙の認識があるような。
しかし、ヨーロッパにいると自分が描いているような似顔絵、医療用のイラスト、ロゴなんかもれっきとしたアートだ!と言ってもらえます。この辺は意外でした。アートという言葉に抱いていた、よく言えば敷居の高さ、悪く言えばよく解らないもの、というイメージがヨーロッパの方が薄いという実感に驚きました。自分で描いた作品をDrawingやillustrationと表現していると、これは単なるDrawingやillustrationではない、Artだ!と言ってもらえます。言葉の持つイメージの違いを感じつつ、嬉しく思えた瞬間でした。(お世辞かもしれないが)
もちろん、難解なアートもちゃんとした知識を持って見れば、アートは難解では無いという目で鑑賞できるようになるのかもしれません。
方向性は違えど、自分もよりいっそうArtにも注力していこうと思います。
営業時間:火曜〜日曜 11:00〜17:00
入館料:大人12ユーロ/人 子供6ユーロ/人
【今日のオランダ語】
芸術は難解である。
Kunst is ingewikkeld.
(クンストゥ イス インヘヴィッケルトゥ)