海外には、自分自身のお祝い事は自身で祝う文化があります。
オランダに限らず、ヨーロッパや海外では多い文化かもしれません。
⒈ 自分で祝う |
日本でも、こと子供の時期には自分で祝う風な事もあるかもしれません。
誕生日なんかは特にそうですね。
誕生日の日に学校のお友達を呼んで自分の家でお祝いをする。
ところが、ある程度成長が進むと、誕生日にせよ、何かしらのお祝い事にせよ、
自ら、自分を祝う会を開いて友人知人を呼ぶ、というよりは
周りがお祝いしてあげる
という習慣の方が多かったように思います。
誰々くんと誰々さんは今月誕生日だからみんなでお祝いしよう!とか、
誰々さんがとある試験に合格したから、みんなでお祝いしようとか。
誰々さんが昇格したらしいから、みんなでお祝いしようとか。
どちらかというと、本人発信というよりは、周りが会を開いてあげる文化です。
一方、海外では、誕生日でも、卒業祝いでも、訓練終了祝い、出産祝い、昇格祝い、なんでもそうですが、
祝い事は自ら会を開いて祝う!
という傾向が強いです。
オランダでもそうです。
⒉ トレーニング終了祝いはバー貸切 |
先日、オランダの病院の同僚の一人が、
晴れてオランダの口腔外科専門医になりました。
オランダでは、一般的に
医学部6年間
↓
歯学部4年間
↓
病院での規定に沿った訓練4年間
↓
晴れて国で認められた口腔外科医(専門医)
という流れで口腔外科医が誕生します。
医師免許と歯科医師免許取得後の
正式な4年間のトレーニングを終えたものは、
MKA (Mondziekten, Kaak en Aangezichtschirurgie) という称号が与えられ、
正式な口腔外科医となるわけです。
・Mondziekten=口腔疾患
・Kaak=顎
・Aangezicht=顔面
・chirurgie=外科医
晴れてMKAとなったその彼から招待状が届きました。
それは、トレーニング終了しMKAとなった彼自身へのお祝い会への招待状でした。
その日は、街中のバーを貸し切ります。
病院の同僚や、家族、親戚、その他友人を招待します。
基本的な飲み物(ビール、ワイン、ソフトドリンク)は飲み放題で、なんと祝われる本人の奢りです。
お祝いに駆けつけた人々が、むしろ祝われる本人にもてなされるわけです。
皆様のお陰で、こうして晴れて立派な口腔外科医になれました!
という感謝を表す会というニュアンスなのかもしれませんね。
⒊ 自発的・自立的発想 |
誕生日は祝われるもの、
祝ってくれる人がいないときだってある。
それはそれ。
でも、自ら自分のお祝い事やるからみんな来てー!
っていうのも差し出がましいかな。。。
と、ついつい思っていしまいがちな自分(日本人)ですが、
海外では普通な自らを祝う文化は、
いろんな意味で自立や自発を促進する良い文化なのかもしれません。
【今日のオランダ語】
遅くなればなるほど、市場は混むよ。
Hoe later op de dag, hoe drukker het wordt op de markt.
(ホー ラータ オップ ドゥ ダッハ ホー ドゥルッケル ヘットゥ ヴォルドゥトゥ オップ ドゥ マルクト)