光と影の関係は、絵を描く時にも非常に重要です。
自分の人生にも同じことが言えるかもしれません。
白紙に光を描くためには影を描くしかありません。
白紙に光そのものを描くことは不可能です。
⒈ 光を描くためには影を描くしかない |
絵において光は、その光が届かない部分(影)を描くことによって表現することができます。
すなわち影を描く事で光が表現できます。
我々の現実世界では、光がなければ物体が見えません。
光がなければ、そこは真っ暗な闇です。真っ黒です。
白紙に絵を描く場合には、そこには光しかありません。
物体を描くためには影を描くしかないのです。
白紙において、1番明るい色は白紙の白そのものだからです。
しかし、白紙を見ても何が光っているのか分かりません。
例えば、白紙に球体を描く場合。
丸い輪郭を描いただけではどこに光が当たっているのか分かりません。
しかし、影を描いたらどうでしょう?
左上から光が当たっていることが一目瞭然になります。
左上の白い部分が、この球体の一番光っている部分だとわかります。
面白いことに上の絵を見て、たいていの人は光の当たった球体があると考えます。
影の部分が多いなぁ、とは思わないものです。
つまり、影によって光が描かれているのだとは認識しません。
(冷静に考えれば誰にでもわかることですが。ファーストインプレッションの話です。)
影の情報が増えれば、それだけ物体の置かれている状況も具体的になります。
下の絵を見てください。
左の絵は円があることしか分かりません。
真ん中の絵なら輪郭がなくても球体だということがわかります。
右の絵では、球体が平面の上に置かれていることがわかります。
影の描き方で、その物体の形も変わります。
同じ影でも、形態が違えば表現される光の部分が変わるからです。
下の、左の絵なら球体ではなく立方体があることがわかります。
右の絵なら、輪郭がなくても立方体が平面に置かれていることがわかります。
⒉ 自分自身にも同じことを当てはめてみる |
これを自分自身にも当てはめてみます。
日々の生活、自分の人生においても同じことが言えます。
影の部分を、自分への投資(見えない努力、苦労、頑張り)と捉えたら分かりやすいですね。
輝いて見える人、脚光を浴びている人、光を放っている人は、それに見合った影の部分をしっかり積み重ね、自分のキャンパスに描いてきたのだと思います。
逆を言えば、そこに光源となるゴール、目標があるのなら、光の当たらない投資があって初めて光のあったている部分が浮き彫りになるのだと思います。
影を描くのは自分のキャンパスに自分にわかるようにだけ描けばいいのです。
そうすれば、おのずと輝いている部分が浮かび上がります。
結果的に、その輝きは光として人々にも認識されるものです。
【今日のオランダ語】
光と影は重要です。
Licht en schaduw zijn belangrijk.
(リヒト エン スヒャドウ ズィン ベランフリック)