ヨーロッパはいわずと知れた硬水地域です。
オランダも例外ではありません。
軟水育ちの我々が、オランダに適応するために硬水といかに付き合っていくか考えてみます。
⒈ 水の高度とは?
水には主にカルシウムイオンとマグネシウムイオンが含まれていて、水1000ml中に溶けているカルシウムとマグネシウムの量を表わした数値を「硬度」といいます。
以下にWHOが定めた基準値を示します。
軟 水:0〜60mg/リットル
中程度軟水:60〜120mg/リットル
硬 水:120〜180mg/リットル
非常に硬水:180mg/リットル以上
日本の水は地域差が多少あるようですが、概ね50〜60mg/リットルで世界的に見てもかなりの軟水国です。
(日本より軟水な国もあります。)
比べて、オランダは150〜300mg/リットルでカッチカチの硬水です。
(ドイツは250〜300mg/リットルでさらにカチカチ)
⒉ 硬水を気にする?気にしない?
極論を言えば、気にしなくったって生きていけるし次第に慣れるだろうとは思います。
オランダで暮らすなら、オランダに適応するのが筋でしょう。
が、気になる人ももちろんいると思います。
僕は全然気にしていなかったのですが、以前ドイツに1年半留学していた時に日本の約5倍の高度の水に確かに違いを感じました。
水道水を飲むと喉越しが悪い、シャワーを浴びるとキシキシする、髪がパサパサになるなど。
今回のオランダ移住は4、5年単位の長期戦になるので、少し気にしてみました。
⒊ 硬水対処法
①飲み水
飲料水に関しては至極単純で、ミネラルウォーターを購入すればOKです。
自分は、SPA REINE BLAUW(青・炭酸なし)を購入し飲水や氷に使用しています。
赤は炭酸入りです。
裏に記載されているカルシウムとマグネシウム量から水の硬度を計算すると、硬度18.2の軟水とでました。
(硬度は硬度計算サイトで計算しました。)
また、日本から麦茶パックを持参しました。
麦茶は水道水を沸かしてからパックを入れて、冷ましてから冷蔵庫に保存しています。
(↑一時硬水なら沸かすとミネラルが減る。)
いずれにせよ、麦茶の味のせいか飲みにくさは感じません。
②料理
これは全く気にしていません。(料理するのは嫁殿ですが)
我々の、そもそもの気にしているレベルが低いのでしょう。
③シャワー
これは、かなり多くの人(特に女性)が気になるところでしょう。
硬水でシャワーを浴びると、髪がパサパサになるとか、肌が乾燥しやすくなる、肌が荒れる、などがよく目にする問題点です。
これは一つに、水の硬度と石鹸やシャンプーなどの製品の相性が要因となっているようです。
水の硬度に合わない石鹸やシャンプーでは、泡立ちが悪かったり、石鹸カスが皮膚にこびりついて肌荒れや抜け毛の原因になるようです。
お湯がよほど熱ければ、硬度が下がるので石鹸カスが残りにくくなるようで、これが洗濯機が衣類を熱湯(90度以上)で洗う所以のようです。
手軽な対応策として今回採用したのが、イオナックのシャワーヘッドです。
イオナックのシャワーヘッドは水道水を軟水化させる機能を備えた取り付け式のシャワーヘッドです。
ホース用アダプターも3種類同梱されており、オランダのシャワーホースにも問題なく取り付けられました。
取り付けは非常に簡単です。
既存のシャワーヘッドをくるくる回して外します。
イオナックのシャワーヘッドをそのまま取り付けておしまい。
ホースとシャワーヘッドが合わない場合には、同梱されている3種類のアダプターで調整します。
このアダプターでほとんど全てのホースに対応できるそうです。
オランダの我がアパートではアダプターなしで取り付け可能でした。
フィルターは4人家族で約4ヶ月もつそうです。
私は、日本で購入したものをオランダへ送る荷物に入れて輸送しましたが、海外発送もしてくれています。
詳しい情報や、フィルターの仕組みなどはホームページを参照してください。
使用した感想は、素晴らしいの一言です。
イオナックが届くまでの10日間ほどはもちろん既存のシャワーヘッドで硬水のシャワーを浴びていました。
(ドイツ留学時代の浴び心地も記憶にあります。)
それと比べると、やはり、お湯のしっとりとしたまとわりつく感じが出現し浴び心地がよくなりました。
男の自分でも分かるくらいなので、プラセボではないでしょう。
嫁殿もいいね!!と喜んでいました。
⒋ まとめ
郷に入れば郷に従え と言いますので、気にしないのも一つの選択肢です。
とはいえ、きになる場合には幾つかの対応策があります。
水は生活と切っても切れない存在です。
今回の記事が、海外生活を送る方の参考になればと思います。
特にシャワーヘッドはとても具合が良い印象です。
【今日のオランダ語】
シャワーを浴びてくる。
Ik ga douchen.(イック ハー ドゥッシェン)