似顔絵以外に医療用イラストも描いています。
医療用イラストならではの
求められる事=心がけている事
があります。
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⒈ 医療用イラスト |
医療用イラストとは、医療関係のイラストという事です。シェーマという言い方の方が馴染みがある方もいるかもしれません。
イラストの活躍の場は、
・医療系の論文
・医療関係の著書
・学会発表用のスライド
などが有ります。
イラストの内容は
・術式(手術のやり方)を説明するもの
・解剖学的な解説
・実験の方法や装置を説明するもの
・ある現象の機序を説明するもの
と多岐にわたります。
ここで質問です。
わざわざイラストじゃなくても写真で良いんじゃないの?
・・・。
実際にはどちらも存在しますね。医療関係の本には、写真をふんだんに使った本もあれば、イラストだけの本もあります。写真とイラストの両方で解説している本もあります。(絵も写真もないものもありますが)
論文や学会発表のスライドも同じことが言えます。
という事は、写真だけではダメなのです。やっぱりイラストが必要だという事です。
そこには写真には出来ない、イラストにだけ出来ること、があるからだと考えています。
⒉ 医療用イラストに求められる事 |
医療用イラストに求められる事は、
・臨床に即している事
・分かりやすい(無駄がない)事
だと考えています。
医療用イラストは風景画などの絵画とはまたフィールドが違います。壁に掛けて飾ることが目的ではありません。いくら上手に描けていても、臨床(現場の状況)に即してなければ意味がありません。
解剖学的に組織(神経、血管、筋肉、臓器)の位置があまりに不自然だったり、実施の手術野ではありえない位置に危惧があったり、臨床の場と合致していないイラストでは困るのです。医療用イラストは、読み手に実際のシーンを思い描く手助けにならなくてはならないのです。
写真ではなくイラストが有利なもう一つの理由は無駄を省けることです。実際の臨床の場を見るのが一番わかりやすいとはいえ、写真ではかえって分かりにくいということが起きます。例えば、術式の解説などで実際の手術野の写真では情報が多すぎて伝えたいポイントが伝わらないことも有り得ます。写真の場合はそこに撮影した時の全てが写っているからです。必要のない組織(神経、血管、筋肉、臓器)も全部写り込んでいます。
さらには、血液もあります。もちろんそのような目的で写真を撮る際には、しっかり止血をしてから撮影するのが基本ですが、それでもゼロにはなりません。
とあるポイントだけを強調して伝えたい時には、無駄な情報を省けるイラストが好都合なのです。いらない部分は薄くする、色をつけない、何なら描かなければ良いからです。
⒊ 描き手として心がけている事 |
医療用イラストに求められる事を、”描き手として心がけている事” に言い換えると
“イラストならではの調節性の良さを存分に使う”
という事になります。
まず重要な事は、目的に応じて
・写実的な絵
・抽象画
を使い分けています。
手術野のイラスト、術式を解説するイラスト、解剖学的な位置の解説用イラストなど臨床に即している必要がある場合には、写実的に描きます。
これは、ある特定のシーンについてのイラストだからです。具体的な対象物があり、読み手にそれをできるだけ詳細に思い浮かべてもらいたいからです。
逆に、実験論文の装置や実験のやり方、何らかの事象の機序についてのイラストであれば抽象的に描くことが多いです。
これは大切なのは、実験のやり方や起こる事象の機序であって、具体的な物体は重要ではないからです。読み手に余計な情報を与えないために、あえて抽象的に描くのです。
さらに写実的な絵でも、そこにあるはずの組織を全て描くか否かをよく考えて描くようにしています。全てを描いた方が良い場合と、そうでない場合があるからです。本当にフォーカスを当てたい事柄を強調するために、ある程度周囲の組織を割愛することもあります。これは敢えてすることであり、イラストならではの利点です。(勿論、何が何だかわからなくなるほど割愛してはいけません。)
以上のことを心がけて医療用イラストを描いています。
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イラスト・シェーマ・ロゴ提供実績 |
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医療用イラストならではの利点・描き方。論文・著書・学会発表という目的に合わせる |
【今日のオランダ語】
早起きは三文の徳。
De ochtendstond heeft goud in de mond.
(ドゥ オホトゥンドゥストンドゥ ヘーフトゥ ハウトゥ イン ドゥ モントゥ)