十割そばのみを提供する蕎麦屋はそんなに多くない。
つくばに週末のみ営業の十割そばのみを提供する蕎麦屋があると知り行ってきた。
(二八そばは持ち帰り用で要予約)
⒈ 店舗情報
場所:茨城県つくば市館野473-1
営業時間:土曜日 昼 11:00~15:00頃 夜 予約のみ
日曜日 昼 11:00~15:00頃 夜 予約のみ
平日(予約)5名様から
定休日:基本的に平日と土日の夜は休み(予約で開けてくれるとのこと)
店の外観は白塗りの箱型の一軒家タイプ。
一見蕎麦屋には見えないちょっとおしゃれな店である。
店の看板は意図的かは分からないがサビで茶色くしてあるようである。
⒉ メニュー
メニューは
穴子天ぷら ¥500
生桜海老かき揚げ ¥500
鴨汁 ¥400
おまかせ ¥1,500
というシンプルなもの。
蕎麦は今は店で出してくださるのは十割蕎麦のみという。
なかなか珍しいお店です。
⒊ 店主さん
普段はない店主という項目をわざわざ加えたくなるような印象的な店主さんでした。
店のホームページにも書かれているように、凝り性な店主さん。
陶芸もやっているとか。
訪問したのは11時45分。
雨だったせいもあり、到着時には駐車場には1台車が止まっているのみでした。
駐車していると、店主さんが店から出てきて話しかけてくださいました。
大柄でいかにも大将という感じでありながら笑顔の優しい店主でした。
「今はガラガラ暇だからゆっくりしていってよ」
と声おかけられカウンター席に案内位してくれました。
カウンターの目の前が厨房で一挙手一堂を見渡せます。
奥様と二人で切り盛りしているようです。
様々な産地のそば粉を仕入れており、毎週種類を変えて打っているとのことです。
⒋ 実食
嫁殿とふたりして“おまかせ”を注文しました。
今日は茨城県桜川市岩瀬産の常陸秋そばの新そばだそうです。
最初に蕎麦が提供されます。
すかさず店主が「これは半分量だからね」とおっしゃいます。
こちらが半分の量という最初の蕎麦です。
これで半分なら気前がいいなぁと思いながらそばだけを頂きます。
しっかりとした野性味溢れるそば粉の香りが感じられます。
十割そばなのに綺麗な細打ち、角もしっかり立っています。
星はほのかに散っていて、冷水でしっかり締められていてコシは抜群です。
そばつゆは辛めの好みのものでした。
ぺろっと平らげてしまいます。
続いて奥様が上げていた天ぷらがバッチリのタイミングで提供されます。
具材は 生桜海老のかき揚げ、レンコン、白身魚、大きなナメコ です。
脇には庭で採れたとおっしゃるカボスが添えられています。
衣サクサクで美味しい家庭の天ぷらといった感じです。
大きなナメコの天ぷら初めて食べました。
桜海老はしっかり身の柔らかさを感じられる物でとても美味しかったです。
天ぷらを食している最中に、店主が
「どお、お腹空いてる?」と聞かれます。
二枚目のそばの量を増減してくださるようです。
自分はまだまだ食べられます、と答えました。
さらには硬さも好みを聞いてくださいます。コシのある硬さが好きなので、最初と同じでお願いしました。
二枚目のそばを盛りながら、ちょっと多いかもしれないけどねと店主がいいます。
おぉ、なんとも気前の良い盛りだこと!
ありがたくいただきました。
これで1500円(しかも税込)なんだから安すぎます。
税込でいいんですか!?と店主に聞くと、気持ち良く帰ってもらいたいから、と笑顔で答えてくださいました。
店内には、そば粉が置いてあり、あれは群馬、あれは新潟、あれはどこどこと教えてくれます。
毎週そば粉を変えているというのだから、また行かないわけには行かない!
夫婦庵に次ぐ、リピート必至の蕎麦屋でした。