似顔絵の作成過程を解説!似顔絵ってどうやって出来ていくのか?

wacom イラスト

似顔絵を目にすることがあるとすれば、そのほとんどは完成系だと思います。

どうやって似顔絵が出来ていくか?

そのプロセスをご紹介します。

⒈ 写真選び
⒉ デッサン
⒊ ボディを描く
⒋ ペン入れ(線の清書)
⒌ 色塗り

大まかには以上の5つの工程に分けられます。

 

まずは目でプロセスを確認してみましょう。

 

子供

写真選び

子供 

デッサン

 

子供

ボディを描く

子供

ペン入れ

 

子供 似顔絵

色塗り

 

 

⒈ 写真選び

 

まずは依頼者様の写真選びです。これは非常に大事な過程です。以前も少し触れましたが、なるべくその人らしい表情が出ている写真を選ぶことがポイントです。いつものその人らしくない写真ではダメです。

↓以前にもこんな記事を書いています↓

 

 

⒉ デッサン

 

選んだ写真を見ながら、デッサンしていきます。言い換えれば下書きです。この最初の下書きでいかに似せるかがポイントです。ここで狂った要素は、後の過程では修復が困難になっていきます。完全に無理ということはありませんが、大抵は工程が進むにつれ、狂いが大きくなってしまうことの方が多いでしょう。陰影もしっかり捉えて、立体感を意識します。下書きの時点で、一枚の絵として十分なクオリティで描くようにしています。

最初のデッサンの出来栄えが良ければ良いほど、のちの作業も楽になりますし、気分も乗ってきます。

 

 

⒊ ボディを描く

 

顔のデッサンが出来たら、コンセプトにあったポーズで体を描いていきます。ここからは、被写体の写真とは関係なく書き手のアレンジで描きます。希望のポーズがあればそれに合わせます。似顔絵や、ウェルカムボードの場合は、その人のお顔を前面に出してあげたいので、体はあえて二頭身で描いています。なんとなく愛着もわきやすいし、どこかコミカルな感じも出せます。この辺のアレンジが楽しめるところが、絵の醍醐味でもあります。

 

 

⒋ ペン入れ(線の清書)

 

下絵が完成したら、ペン入れにかかります。輪郭や影などの線を清書するわけです。デッサンの時点では、何本かの線で輪郭を取っているので、この過程で、それを一本の線に決めていきます。無駄な線を省くことでもあります。ですから、デッサンの時点で、あまりぼんやり描きすぎていると、ペン入れに苦労します。どの線を取れば良いか迷うからです。そういう意味でも、いかに最初のデッサンが大事かがわかりますね。

ペン入れが終わって、デッサンを消してみると、一見すると変な感じになります。これは、コントラストが強すぎるせいです。デッサンの時は、写真を白黒写真に起こしているような感じで、細かな陰影も黒の濃淡で表現できています。しかし、ペン入れの線だけにすると、極端にコントラストが強い状態の絵になっているので、一見すると不自然です。ここで不安になってはいけません。ペン入れの時点で取ったラインが間違っていなければ、色を入れれば蘇ります。

 

 

⒌ 色ぬり

 

ペン入れの次はいよいよ色塗りです。ここから似顔絵に息吹を吹き込みます。べた塗り、影、ハイライトの順で仕上げていきます。肌の質感や、髪の流れや動きが感じられるように意識しながら色を入れていきます。今にも動き出しそうな、息吹を吹き込めれば大成功です。

 

以上、大まかには5つの工程を経て似顔絵が完成します。ウェルカムボードの場合には、その後に背景や、メッセージ、日付も足していきます。

各工程をいかに妥協なく進めるかが重要です。各プロセスでのわずかな妥協が、後の工程に影響を与え、雪だるま式に狂いが生じます。毎度毎度、各工程で納得がいくまで追求します。なので、結構時間と日数はかかります。

その分、良いものができた時の喜びはひとしおです。

 

その他の作品もこちらから確認できます。

 

 

 

 

 

【今日のオランダ語】
全て重要な工程です。
Alles is belangrijk proces.
(アレス イス ベランフリック プロセス)